エクソシストは悪魔的な映画!挿入音楽やラストの階段についても解明

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エクソシストはなぜ悪魔的な作品!?

エクソシスト

悪魔の存在

この作品を見て海外の人たちは、カトリック教会に悪魔祓いを頼みに行った人はたくさんいたのではないか。それほどまでにこの作品にはリアリティがある。それを生んだのがエクソシストに仕組まれた多数のアイデアと細かな技術である。ファーストショットでは、イラクの遺跡から発掘調査していたランカスター・メリン神父が悪霊パズズの像を発見する。このドキュメントのような映像の取り方は臨場感を与えるための製作陣の狙いではないか。

さらにキャラクターの設定にも注目したい。老神父のメリンが常備薬としてニトログリセリンの錠剤を持ち歩いている。リーガンの母は女優業をするために都会に移り住む。しかし上京先で起きた娘の異常を心配して、外科から精神医療まで病院で受診させて解明させようとする。ここも個人的な関わりを感じてしまう程の聞いた事があるような話だ。

私的にはジェイソン・ミラーが演じるカラス神父が抱える問題は、誰もが共感してしまうような重要なポイントになっている。精神科医をしながら神父をしている彼は、この現実対して悩む。カラス神父の悩みはそれだけではない。さらに遠方に住む母を気遣っていたにも関わらず死に様にも会うことができなかった。そんなカラス神父は亡き母の声に悩まされる。これらのキャラクターが抱えるドラマが真実味を帯びてくる。それらがこの作品をまるで現実に起こった出来事の様な悪魔的なものにしている。

悪魔的演出にも注目

DVDのパッケージにもなっている問題の家を神父が外から眺めるシーンはこれから不吉なことが起こることを表した作品を象徴するショットでもある。神父を取り巻く霧と逆光により映し出された人物のシルエットの影からいかにも不気味さを感じさせる。2人の神父が悪魔に憑かれた少女リーガンの寝室に入ると息が白くなる。この演出は、お化けが出るところは空気が冷たいという世界共通の認識なのかもしれない。

ラストの階段は観光スポットになっている

ラストの階段

悪魔にとり憑かれたカラス神父は一瞬悪魔が顔を出しリーガンを襲おうとするも、気合いで気を取り直し、窓から外に飛び出す。窓の外は石段になっていて転げ落ちる。このカラス神父の捨て身の行動により悪霊を退治する。この石段は、Exorcist stepsと呼ばれワシントンDCの裕福なジョージタウンにあります。

エクソシストにまつわる映画音楽や怪異やを解決!

悪魔パズズ

Q.少女部屋の電気をつけた時に一瞬悪魔の顔が映ったのでもう一度見ようと巻き戻して再生したのですが同じ場面のはずなのに悪魔の顔は映りませんでした。あれはどういった仕掛けですか?

A.ほんの一瞬ですが、しっかり写っています。フリードキンの編集によりサブリミナル効果を多用したそうです。スロー再生すると確認できます。

Q.テーマ曲は、マイク・オールドフィールドの音楽なの?

A.映画音楽は、マイク・オールドフィールドのソロアルバム「チューブラー・ベルズ」です。ホラー映画ヒットソングのCDパッケージの裏面にも記載されていました。CD2の10.のところにTheme From Tibilar Bellsと記載されています。

あらすじ

イラク北部で遺跡を発掘調査していたランカスター・メリン神父は、悪霊パズズの像を発見する。彼は「この邪悪な宿敵と再び対峙する日が近い」と予感する。

女優のクリス・マクニールは映画撮影のためにワシントン近郊のジョージタウンに家を借り、一人娘のリーガンと共に滞在していた。ジョージタウンに住むデミアン・カラス神父は時々、ニューヨークに住む母親を見舞いに訪ねている。母親はギリシャからの移民で、ラジオでギリシャの音楽を聴いている。

クリスはやがてリーガンの異変に気付く。その声は邪悪な響きを帯びて形相も怪異なものに豹変したうえ、荒々しい言動は日を追って激しくなり、ついには医者からも見放される。その矢先、友人の映画監督のバーク・デニングズが殺害される事件が発生する。死体が発見されたのはクリス宅の近くの階段であった。キンダーマン警部補が捜査に乗り出す。そして、悪魔はリーガンに十字架で自慰行為をさせ、バークの声を使ってクリスを嘲笑する。

娘が悪霊に取り憑かれたと知ったクリスは、カラス神父に悪魔払いを依頼する。当初悪魔憑きに否定的なカラスであったが、テープデッキで口走る呪文を録音し調査を進めていくうちにリーガン自身からの助けを求めるメッセージを発見する。カラスは悪魔払いの儀式を決意し、イエズス会の大司教に許可を求める。主任には、悪魔払いの経験がある老神父メリンが選ばれた。メリンとカラスの両神父は、少女リーガンに「キリストの力がなんじを追う!」と唱え悪霊払いを行う。だが、その途中でメリンは持病の心臓病が悪化して息を引き取る。カラス神父は格闘の末、悪霊を自分の体に乗り移らせると窓から身を投げ、階段を転げ落ちて絶命する。横たわるカラスのもと以前からカラスのことを心配していた友人のジョセフ・ダイアー神父が駆け寄る。

おまけ

エクソシスト4コマ