オーディションのは海外でも評価がされているホラー映画

ホラー映画データベース

オーディション(1999)

オーディション

オーディションは映画監督に海外からも評価を受けた!

オーディション(1999年)は、「ホステル」のイーライ・ロス監督にも高い評価を受けたそうです。そんな三池崇史監督した身の毛もよだつ恐ろしい映画!

オーディションは、前半はロマンス映画のように始まり徐々にホラーの世界に引き込まれ主人公の悪夢や恐怖の世界に視聴者も疑似体験できるような作りになっています。

キャッチコピーの“キリキリキリ・・・・・・怖いでしょう?”“「キリキリキリ・・・・・・痛いでしょう?”にあるように痛みに対する表現にこだわりを感じます。この映画は、色々と波紋を呼んだ作品で2000年の第29回ロッテルダム国際映画祭の上映では、記録的な人数の途中退出者を出し、映画を観た一人の女性客が三池に「悪魔!」と激怒して詰め寄ったという一幕があったそうです。話の設定的に女性を軽視している作品では?と言われるようなこともありましたが、上記映画祭で国際批評家連盟賞、オランダジャーナリズム連盟賞を受賞しました。

村上龍原作の小説「オーディション」

村上龍さんは、現代の社会や暗部に潜む政治経済関連の問題についてコメントするなど文壇の世界にも積極的に関わっている方です。小説も読み手に問題を問いかけるような作品が多く、今までの自分の常識に疑問をもってしまいます。

私は、「イン ザ・ミソスープ」を読みましたが、とても気味の悪い小説でした。この村上龍の小説にある違和感を映像で見たいならこの「オーディション」の再現度はとても高いです。

俳優にも注目、このビジュアルは脳に刺さる

椎名英姫

ヒロインの椎名英姫さんの黒革の手袋に注射器を持った映画を象徴するパッケージビジュアルは、世界中のマニアに愛されるものになりました。椎名英姫さんの見た目は、パッと見た瞬間目が止まってしまう存在感があります。それは、中年男性が妻に先立たれ再婚相手を見つけるために映画オーディションを開き数々の女性が映し出される場面で生かされています。

男優陣も豪華です。石橋 凌さんや國村隼さんもベテランの演技力で作品に説得力を持たせています。この2人の俳優、実はホラー映画によく出てくる俳優さんで今後も注目です。特に最近では國村隼さんが、韓国のホラー映画「哭声/コクソン 」(2016)にがっつり出演しているので是非見てください。

國村隼

ホラー映画だけどラストは切ない!

青山は麻美に拷問を受け身動きを取れない状態に。息子が麻美を2階から突き飛ばし階段から転げ落ちる。横になって動けない青山と落ちた衝撃で動かない麻美。二人は目を合わせる。すると麻美は小さな声で話しかける。それはかつて自分が彼女に使った口説き文句であった。

ホラー映画には、切ない最期を迎えて終わる作品がたくさんあります。この三池崇史監督の「オーディション」は、最後に主人公が自身の行為の罪の重さに気づく部分と美しい女性が虐待を受けて育ったことにより生まれた屈折した感情表現が切なさを感じさせるのだと思います。

あらすじ

青山(石橋凌)は、7年前に妻を亡くし一人息子の重彦と暮らしている。そんな姿を見て友人の映画制作のプロデュサーをしている吉川は、映画オーディションと称して開催して再婚相手を探す提案を持ち込まれる。最初は乗り気ではなかった青山だったが、オーディションに現れた女性、麻美(椎名英姫)に出会い彼女の持つ魅力に引き込まれていく。だが、一緒に過ごす時間が長くなるに連れて麻美にはとんでもない素顔があることを知る。


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